貧乏神神社

訪れた回数は？：1回
訪れたきっかけは？：クチコミ

その日は祖父と一緒だった。

亀戸で人と待ち合わせしていたが、待ち合わせの相手が遅刻し、急に空いた時間を埋めるべく、駅近くにあったサンストリート内をふらふらすることにした。

祖父と二人、どこに行こうかとサンストリートの案内図を見ると、変わった名前の神社に目が止まった。

競馬や競艇などのギャンブルが好きだった祖父は、その神社に大変な興味を示した。私も異論はない。向かう場所はすぐに決まった。

目的の場所は、想像よりもこじんまりとしていて、小さなお社がひっそりと立っていた。

誰もいないと思って近づくと、神主さんと思われる方に声をかけられ心底驚いた。この神社には独特な参拝方法があるらしい。その方は丁寧に参拝方法を教えてくださった。

少し恥ずかしかったが、教わった通り、ご神木を叩いたり、蹴とばしたり、ザルに向かって小袋を投げたりした。

祖父も照れながら、一通りの作法を実践していく。参拝後、スクラッチの宝くじを買ってみたが、末等が当たっただけだった。

「これもご利益かな。」と少しおかしくて、二人で笑った。なんでもない休日。亡くなってしまった祖父とのいい思い出である。